2017年4月9日日曜日

先週(4/2)の講壇

「さじを投げたピラト」    ヨハネの福音書19章9~16節

 綾 康輔 牧師
 
 いよいよ十字架を目前にして、総督ピラトの元で裁判を受ける事になったイエス様は、「あなたはどこの人ですか。」と言うピラトの審問に対して沈黙されました。それは、既にイエス様が王であり、真理の証しをする為であると語っていたからです。
 更にピラトはイエス様に対して「自分にはあなたを釈放する権威も、十字架に付ける権威もある。」と豪語します。それに対しては沈黙されていたイエス様も、「それが上(父なる神)からの者でなければわたしにはなんの効力もない。」と言う様な事を語られました。それを聞いたピラトはイエス様が王であり神の子である事を悟りイエス様を釈放しようと努力します。
 しかし、その後祭司長達の言葉、「カイザルの他に王はいない。」と言う言葉を聞き、ピラトはもう足も手も出なくなってしまったのです。ピラトはカイザルの元から派遣されている身であったからです。その様にしてピラトは裁判を終え、祭司長、群衆達にイエス様を引き渡したのです。
 ピラトの前にカイザルはとても大きな存在だったので、カイザルに背く様な事は出来なかったのです。でも、それがイエス様の十字架の刑を確実なものとする契機となったのです。全ては私達人類すべての過去・現在・未来の罪を背負って死んで下さったのです。そして、死んで終わったのではなく死を打ち破り、蘇られたのです。来週は受難週に入ります。更に主の御業を覚えて一週間を過ごしたいと思います。(要約)