「ヘロデの死」 使徒の働き12章20~23節
綾 康輔 牧師
先週も見て来た様に、ヘロデは人の目を気にしながら、自分の評価をいつも気にしていました。今日の本文の中では、そのヘロデの目を気にして歩んでいたツロとシドンの人達がいたのです。彼らはヘロデの王国から食料を受けていたので、ヘロデとの間に平和が必要でした。しかし、現実にはヘロデはツロとシドンの人達を煙たがっていたのです。それ故、ツロとシドンの人達はヘロデ王との関係を回復させようと、王の侍従であるブラストに取り入って、演説の席を設けてもらったのです。
その時に、ヘロデが演説した事でツロとシドンの人達は、「神の声だ。人間の声ではない。」とヘロデ王を持ち上げたのです。そして、鼻高々になったヘロデは、虫に噛まれて即死したのです。この事から神様の栄光を奪う事の罪の大きさを語っています。
しかも、ヘロデのリーダーシップは、武力や軍力で「平和」を追求しようとするローマのスタイルをそのまま行っていたのです。「パクス・ロマーナ(平和なローマ)」と言う表面的なものだけしか伴っていなかったのです。真正な平和はイエス様のなされた、「サーバント・リーダーシップ(仕えるリーダーシップ)」だったのです。私達もイエス様に習っていきたいものです。(要旨)