「永遠のいのちを受けるには」
マルコの福音書10章17~25節
綾 康輔 牧師
金持ちの青年がイエス様に、「永遠のいのちを受ける為には、何をしたら良いのか?」と言う質問をしました。この青年は「律法(神様の定められた基準であり神様と人間との間での決まり事)」を守る事で、「自分は正しい者」であると言うプライドを持って歩んでいたのです。
しかし、それに対してイエス様は、「持ち物を売り払い、貧しい人達に分け与えなさい。」と勧められました。そして、その事を通して天に宝を積む様に語られました。その言葉に躓いた青年は、顔を曇らせて悲しみながら帰って行ったのです。青年は隣人の為に自分の富を分け与える事が出来ない事であったからです。
青年は、イエス様が語られた「隣人愛」こそが律法を全うすると言う言葉に対して、自分が今まで行ってきた律法を全うする事であり、なおかつ自分には出来ない事である事に気が付かされたのです。この出来事の後に、イエス様は弟子達に、「金持ちが神の国に入るのは難しい。」と語られました。確かにそれは否定できない要素です。
「永遠のいのち」を受ける為には、富があっても得る事が出来る訳ではありません。何か高い地位があるからと言って受ける事でもありません。そのカギを握るのはイエスキリストです。イエスキリストを通してでしか永遠のいのちを得、神の国に入る事は出来ないのです。この事実を悟り受け入れる事で永遠のいのちが与えられ、神の国に入る事が可能となるのです。(要旨)