アドベント第二週
「ヨセフの信仰と従順」 マタイの福音書1章18～25節
綾 康輔 牧師
ヨセフは婚約者のマリヤが聖霊によって身重になった事で悩み恐れていました。それは、当時のユダヤ社会では未婚の女性が妊娠する事は重罪に当たり、石打ちの刑で殺されなければならなかったからです。
しかし、ヨセフはそんなマリヤをさらし者にはしたくなかったので、密かに破談にしようと決めていたのです。しかし、そんな時にヨセフは夢の中で御使いに、「マリヤのお腹には聖霊によって身籠った赤ちゃんがいる。」と言う事を聞きます。
彼にとっては、納得のいく状況ではなかったのですが、御使いの語る事を信じて、マリヤを妻として迎え、生まれて来る赤ちゃんにイエスと名付けたのです。また、彼はイザヤが預言していた如く、「見よ。処女がみごもっている。…」と言う神様の御言葉が成就するために、イエスを生むまでマリヤと夫婦の営みを控えていたのです。この様にして、ヨセフは自分の考えでは到底理解出来る様な状況であるにも関わらず、神様の御心に委ねて従順な態度を見せたのです。また、ヨセフだけではなく、マリヤも信仰と従順の女性でした。主はこの様な信仰と従順の歩みをしていた二人を用いられたのです。
イエス様のメシヤとしての一番大切な十字架の御業は、この様なヨセフとマリヤの敬虔な歩みを通して、御言葉が成就したのです。アドベント第二週を迎えて、神様の私達に対する愛と恵みを覚えつつ過ごしましょう。(要旨)